アリバイのない天使(2010/07/08昼、2010/07/25)

風間さんにとっては2年ぶり2度目のG2プロデュース舞台出演。マーサ(坂本くん)のおまけとはいえ、外部の同演出家作品に連投というのはそうそうない事では…。なので、これはG2さんから直々のご指名があったもの!と勝手に解釈しておきます!だってG2さん、彼の事けっこう気に入って…下さってる気がするもの!


「ドキッ☆生着替え一部始終」と「完全なる女装」という二大見せ場が、風間さんには用意されていました。裸&女装というのは、J事務所所属タレントが必ずといっていいほど通過する儀式(?)の中に含まれていると思うのですが、ジャニーズの主流から外れた今になってまさか見る事ができるとは(笑)(たぶん…G2さんが見たかったんじゃないかな、こういうイロモノ的風間さんを)。ただ、アリ天においてこれらは決して単なる突発的パフォーマンス(ジャニ舞台にはよく出現する、何だかよくわからないけどすごい☆トンチキ演出)ではなく、ストーリー上ちゃんと意味を持つもので、その証拠にがっつりオトナの本気仕事!特に女装は、つけまつげもチークもグロスも総動員のフルメーク、盛り盛りの茶髪カツラに真っ赤なミニのワンピース(黒の総レースペチコート着用)、黒のロングブーツ…と、見事なage嬢っぷりでした…。かわいかったよ……とにかくやたら細かったよ………(ものすごく敗北感)。

一部で似てると評判の原田知世さん。

と、思わぬ局地的ファンサービスに沸きましたが、もちろんそれはあくまでもうれしいオプションで、お話そのものが本当に面白かったです。舞台となるアリバイ会社、架空とはいえとてもリアル。“アリバイ屋”というのは実際に存在する稼業(?)だそうですが、まるでそこに潜入取材でもしてきたかのような細かい設定、明かされる数々の手口(ダミー会社を商標登録とか、アリバイ旅行のオプションサービスとか)。すごい。作り物とわかっていても、完璧に組み立てられたものが破綻するわけがないのです。

マーサ演じるリストラサラリーマンは実直で真面目(そして二枚目で無駄にスタイルが良い)、でもちょっと残念という、私の中のマーサ像そのもの^^ そんな真面目な善人をわらうという行為は、ともするとあまり愉快でないものになりがちですが、G2さんにかかれば「うんうん、頭堅いねー」と頷き、「確かに、肩の力抜いたらもっと楽に生きられるよね!」と納得させられてしまいます。根本にスマートな愛が感じられるからですね。愛はだいじ。「フライパンと拳銃」よりさらに爽快感があって、個人的には今作のほうが好みです。
共演者の方々のなかでも、久ヶ沢さん(黒川社長)が抜群にステキでした。髪型や小道具をちょっとひねるだけでここまで別人に成り変わるなんて(久ヶ沢さん自身は爽やか好青年、黒川社長は見るからに裏世界の住人)。所作や声量、どれをとっても無駄なものが何ひとつない。この辺は、ぜひ風間さんに盗んで欲しいところ!

age嬢姿はむしろ高見沢氏。

風間さんはアリバイ会社のバイトくん(多田くん)という役柄上、使いっパシリっぽいポジション。のおかげで、七変化ならぬあざやかな五変化を見る事ができました。おいしいっ。ちょーっとうるさい動きが多いかなー(黒川社長と対照的に)と思ったけれど、結果的に話をかき回す役回りなのであえてなのかな?とも取れます(ポジティブ)。あいかわらず小芝居が生きる!ヘッドマイク越しに西村さん(マーサ)へ指示を出すくだりが特に好きでした。
プレミアムでG2さんが「多田はソツのある男(何でもできるわけではない)」というような事をおっしゃってましたが、私の見た限りでは、多田くんは小器用でソツのないデキるバイトくんでしたよ(電話応対なんて、新入社員研修用ビデオで流したいくらいカンペキ!)。そのあたり、G2さんの思惑に果たしてどこまで歩み寄れていたのだろう…というのは想像するしかないのですが。でも、多田くんはバイトという立場以上に、自分自身に何かしらコンプレックスを抱いてるのかなーとは思いました。「うすらトンカチ」とか「ポメラニアンを地味にしたような顔」とか、自分に対して発せられた言葉に異常なまでに突っかかってましたから(笑)。そういう、表面に出てこないバックグラウンドを想像したくなる(覗いてみたくなる)のも、これまで観てきた舞台ではなかなかなかったような気がします。

ポメラニアンというよりは豆柴顔のような。

ここ最近(数年)の風間さんは、量よりも質のいいお仕事を引き当ててきていると思います。ひいき目かな?いやいやそんな。千秋楽、舞台上に上がったG2さんに向かってマーサが「またよろしくお願いします!(使って下さい!)」とがっつり詰め寄っていましたが、風間さんの事もぜひ!お願いします!!と2階最後列から強い念を送っておきました。
間を空けず、次の「ビリーバー」に向け風間さんは進み始めています。またビックリするくらい新しい一面を見せつけてくれるのでしょうか(何といってもアメリカ?の9歳児!)。




何とは言わないけれど、これに近い感じだった…気がする…。色違い的な。
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